タグ別アーカイブ: 心に染みる、深イイ話

「たいせつなこと」 ~キシルの絵本棚~

投 稿 日 : 2018年9月26日

「もの」には、すべて役割と、たいせつなことがあります。

 

 

たいせつなこと

たいせつなこと

 

 

スプーンは食べるときに使うものです。
そしてスプーンにとって大切なことは、
それを使うと上手に食べられる、ということ。

 

 

雨にとって大切なのは、
大地をみずみずしく潤すこと。

靴にとって大切なのは、
足を包んでくれる、ということ。

こんな風に、物語は進んでいきます。

 

そして最後に、

 

あなたにとってたいせつなのは?

 

と問いかけられます。

 

半世紀前にアメリカで出版された本を、
樹木希林さんの娘、内田也哉子さんが
翻訳されました。

淡々と、でも深く心に染みわたっていく文章で、
子どもたちにも、そして大人にも、優しく寄り添ってくれる一冊です。

 

 

《たいせつなこと》
マーガレット・ワイズ・ブラウン/作
レナード・ワイズガード/絵
内田也哉子/訳
フレーベル館

 

 

 

「ないたあかおに」 ~キシルの絵本棚~ 

投 稿 日 : 2018年1月26日

もうすぐ節分ですね。

 

 

幼稚園や保育園では、
「おにはそと~ ふくはうち~」と
豆まきを行うところも多いでしょう。

「鬼」と聞けば、当然怖いイメージ。

 

 

でも今日ご紹介する絵本の鬼は……?

 

泣いた赤鬼ないたあかおに

 

 

人間と仲良くなりたい、赤鬼。
でも人間たちは怖がって、赤鬼の家に
なかなか遊びに来てくれません。

 

すると仲間の青鬼が
「人間たちとそんなに仲良くなりたいなら、
一肌脱ごう」と
ある提案をしてくれます。

 

青鬼のおかげで、赤鬼は人間たちと
仲良くなりました。が、
当の青鬼との関係はというと・・・・・・?
実は、書店や図書館には
いろんな表紙の「ないたあかおに」が並んでいます。

浜田廣介さんの書いたお話に、
何人もの絵本画家やイラストレーターさんが
挿絵を描き、出版しているのです。

 

今回ご紹介したこちらの絵は、
版画作家の野村たかあきさんによるもの。
木版画の力強いタッチが印象的です。

 

 

いくつか読み比べて(見比べて?)みるのも
楽しいかもしれません。

 

《ないたあかおに》
浜田廣介/作
野村たかあき/絵
講談社

 

「子うさぎましろのお話」 ~キシルの絵本棚~

投 稿 日 : 2017年12月11日

クリスマスが近づいてきましたね。

毎年、この時季になると思い出す絵本があります。

こうさぎましろ子うさぎましろのお話

 

 

 

ましろは、北の国に住む子うさぎです。
サンタさんにプレゼントをもらったものの、
出来心から
「僕はましろじゃないよ、
プレゼントまだもらっていないよ」
と言ってしまいます。

 

その嘘に気づいたサンタさんですが、
「小さなたね」を1つ、ましろにくれました。
はじめは喜んでいたましろ。
でも、時間が経つにつれて
嘘をついたことへの不安が
彼をおそってきました。

 

その気持ちと向き合って
ましろが思いついたアイデアとは……?

 

1970年初版のロングセラー。
クリスマスシーズンの読み聞かせにぴったりです。

 

 

 

 

《子うさぎましろのお話》
佐々木たづ/文
三好碩也/絵
ポプラ社

 

「ジェインのもうふ」 ~キシルの絵本棚~

投 稿 日 : 2017年5月8日

赤ちゃんのときに使っていたタオルや毛布。
幼稚園や保育園に上がっても、
なかなか手放せなかったりしますよね。

20170412_ジェイソンのもうふジェインのもうふ

 

 

このお話の主人公、ジェインもそうです。
赤ちゃん時代からのお気に入り毛布。
ある日、お母さんが処分しようとすると、
ジェインは大泣きして探そうとします。

 

やがてお使いができるようになり、
一人で自転車に乗れるようになり……。

さて、毛布はどうなったでしょう。

 

この本が翻訳・発行されたのは1971年。
ずいぶん昔の物語ですが、
いまなお多くの子どもたちに
読み継がれています。

 

「赤ちゃんのときのあたたかい記憶」が
子どもたちにとって、いかに安心できるものか、
示しているのかもしれませんね。

70ページほどの物語です。
毎晩一節ずつ読んであげるのもおすすめです。

 

 

《ジェインのもうふ》
アーサー・ミラー/作
アル・パーカー/絵
厨川圭子/訳
偕成社

 

 

 

 

 

 

 

「みずいろのマフラー」 ~キシルの絵本棚~

投 稿 日 : 2016年12月21日

子どもたちの日常を、時にあたたかく、時に切なく描く絵本作家、

 

くすのきしげのりさん。

 

先日の「ふくびき」に続き、もう1冊ご紹介します。
ひときわ”泣ける”、この作品。

みずいろのマフラーみずいろのマフラー

 

ちょっと気弱な転校生、ヨースケ。
同級生たちはつい、調子に乗ってヨースケをからかってしまいます。
困った顔をしながらも仲間についていくヨースケ。

 

そんなやりとりを見てしまった彼のお母さんは、
「あなたたち、なにやってるの!」
ふるえた声で叫びます。

同級生とヨースケの関係はギクシャクしたものに……。
そして、お母さんが「みずいろのマフラー」に込めた願いとは。

 

「いじめ」と「からかい」の境界線、
思いをつたえることの大切さと難しさ、
子どもたちの普段の暮らしにありそうなエピソードの数々が、
鮮明に描かれています。

親として、どのように子どもたちと関わっていったらいいのか、
考えさせられるストーリーです。
小学生への読み聞かせにもぜひ。

 

《みずいろのマフラー》
くすのきしげのり/文
松成真理子/絵
童心社